「声がけしても勉強しない」「勉強したとしてもイヤイヤする」など、お子さんの勉強嫌いに不安を感じている親御さんもいると思います。
たしかにお子さんが勉強嫌いだと、将来のことが心配なってきますよね。
この記事では子どもが勉強嫌いになる理由と、原因別の直し方を提案しています。
勉強嫌いなお子さんにかける言葉のヒントや対処の参考になれれば幸いです。
親のせい?子どもが勉強嫌いになる理由
勉強嫌いになる理由1:強制的にやらされるから
子どもが勉強嫌いになる1つ目の理由は、強制的にやらされるからです。
大人でも強制された課題に取り組むのはイヤですよね。
例えば、小学校のPTA役員になるのは、誰かがやらなきゃいけないとはいえイヤなもの。
お子さんが学校から帰ってきて、すぐに宿題をやらないのは、それが強制された課題だからです。
とはいえ、手つかずのままだとついガミガミ言ってしまいますよね。ただガミガミ言われると、余計にやりたくなくなるもの。
宿題に限らず、強制的にやらされる勉強は習慣化が困難で、学習効率も良くありません。
まずはお子さんが自主的に勉強できる環境や枠組み作りに取り組んでいきましょう。
勉強嫌いになる理由2:授業がわからなくなってきたから
子どもが勉強嫌いになる2つ目の理由は、授業がわからなくなってきたからです。
授業がわからなくなってくると、退屈でつまらない時間になります。
学校の授業は先に進んでいくほど、難易度が上がっていきますよね。
例えば、小学校1年生の算数では、10までの足し算から始まりますが、3学期には「2桁+1桁」の100までの足し算までレベルアップします。
学年が上がっていくほど、学習内容の難易度が上がることも、勉強がわからなくなる要因になります。
2年生ではかけ算、3年生では割り算、4年生では分数や小数と、概念やルールは複雑になっていきます。
授業がわからなくなることを防ぐには、わからない部分をほったらかして進まないことが大切です。
勉強嫌いになる理由3:友達と比べて成績が悪いことを知るから
子どもが勉強嫌いになる3つ目の理由が、友達と比べて成績が悪いことを知るからです。
小学生にもなると、お子さん自身も誰かといろいろなことを比較します。
友達と比べて成績が悪いことを知ると、傷つかないための自己防衛策として、勉強嫌いになることがあります。
例えば、「自分のほうが足が速い」など、優越感のある分野ではマウントを取りたくなる気持ちが働きます。
いっぽう「自分のほうが成績が悪い」など、劣等感のある分野では、勉強が嫌いだという認識に切り替えて、自分を守ろうとする気持ちが働きます。
この手の勉強嫌いは放っておくと、「勉強はするに値しないこと」へと認識が切り替わることがあります。
そうなる前に早めに対処しましょう。
勉強嫌いになる理由4:ほかの楽しいことができなくなるから
子どもが勉強嫌いになる4つ目の理由が、ほかの楽しいことができなくなるからです。
学校から帰ったらゲームやYouTubeにすぐ向かいたくなりますし、友達と外で遊ぶ時間だって欲しいもの。
学業の優先順位が高いおうちほど、楽しいことの前に勉強が求められるため、勉強嫌いになる傾向があります。
勉強が嫌いでも成績のいい子もいるので、一概には言えませんが、中学受験を考えていないなら、テストの結果さえよければ、勉強嫌いも放置しておいて良いのではないでしょうか。
逆にテストの結果が悪ければ、勉強時間を楽しくしてあげる工夫が必要です。
勉強嫌いになる理由5:親が勉強してないから
子どもが勉強嫌いになる5つ目の理由は、親が勉強してないからです。
自分だけ勉強させられて、親が勉強してないのは納得できないと感じているお子さんもいると思います。
強制的に勉強させられたり、楽しいことを我慢して勉強しているお子さんだと、なおさら不満を感じるのではないでしょうか。
「親の背を見て子は育つ」ということわざもあります。また言葉よりも行動や態度に人の本音はあらわれます。
お子さんに勉強を促すときは、親御さんも一緒になって勉強してみてはいかがでしょうか。
子どもの勉強嫌いの直し方
勉強嫌いの直し方1:宿題をするしないは子どもが決める
子どもの勉強嫌いを直す1つ目の対処法が、宿題をするしないを子供に決めてもらうことです。
もしお子さんが宿題をやりたくないと言えば、親御さんはお子さんの意思を尊重して従ってあげるのみ。
宿題をやらなかったことへの結果は、すべてお子さんに引き受けてもらいましょう。
宿題には学力の定着だけではなく、家庭での学習習慣をつける意味合いもあるので、「やるべき」だと感じている親御さんもいると思います。
ただ勉強嫌いを直すなら、勉強を強制しないことが大切です。
宿題は学校から強制された課題。強制された課題を家に帰ってまで強制されると、お子さんはますます宿題をやるのがイヤになり、勉強すること自体がイヤになります。
イヤイヤやる勉強は効果があるどころか、むしろ逆効果。
実際に強制される勉強は脳の活動を低下させて、学習効率も低下する可能性があるというデータもあります。
宿題など、目先の勉強をやることはもちろん大切です。
しかし、勉強の目的はもっと先の将来にありますよね。
お子さんには将来的に自分で考えて行動するような大人になってもらい。そう願っている親御さんも多いと思います。
宿題をするかしないかをお子さん自身に決めてもらうのは、自分で考えて自分行動する大人になるための貴重な経験です。
親御さんにとっても忍耐が必要ですが、まずはできる範囲でお子さんの自主性を尊重してあげられるようにしましょう。
勉強嫌いの直し方2:テスト結果を参考に苦手を克服する
子どもの勉強嫌いを直す2つ目の対処法が、テスト結果を参考に苦手を克服することです。
授業がわからなくなったことで勉強が嫌いになったお子さんには、テスト結果を参考に苦手箇所を潰すためのサポートをしましょう。
普段テスト結果を見ない親御さんでも、学校でおこなわれるまとめテストの結果を見れば、どんな箇所が苦手なのかがわかります。
またプリントやドリルもあわせて見れば、テスト結果だけを見るよりも苦手な箇所が明確に見えてきます。
苦手箇所さえ潰していけば、授業も理解できるようになり、テストでもいい点数が取れるようになります。
いい点数はお子さんの自信にもつながるので、ぜひ親御さんのサポートを注いであげてください。
勉強嫌いの直し方3:勉強以外で自己肯定感を高める
子どもの勉強嫌いを直す3つ目の対処法が、勉強以外で自己肯定感を高めることです。
友達より成績が悪くて勉強嫌いになっている状態は、言い換えれば自己肯定感が低くなっている状態。
勉強で自己肯定感が下がったなら、「勉強で自己肯定感を高めたほうがいいのでは」と考える親御さんもいると思いますし、それも間違いではありません。
ただ無理して嫌いな勉強をさせても、ますます勉強嫌いが強くなるだけと考える親御さんは、勉強以外の体験をたくさんさせて自己肯定感を高めてあげましょう。
勉強以外の体験活動はどんなことでも構いません。
お子さんが得意なことで何か習い事をやってみるとか、家族でキャンプに行って自然と触れてみるとか。
身近なことでは地域のゴミ拾いの活動に参加したり、料理や洗濯など家事の一部を手伝ってみるなど、たくさん体験することが大切です。
何かの体験を通して、できないことでも努力や工夫を重ねていけば、少しずつできるようになることなど、これからの勉強に通じる学びもたくさん得られます。
家庭学習に舵を切っていくのは、お子さんの自己肯定感が高まったあとでも遅くはありません。
勉強嫌いの直し方4:勉強時間を楽しくしてあげる
子どもの勉強嫌いを直す4つ目の対処法が、勉強時間を楽しくしてあげることです。
ほかの楽しいことができないことが原因で勉強嫌いになったときは、まず勉強時間そのものを楽しくしてあげることが先決です。
例えば、家庭学習の時間だけは、お子さんの好きなキャラクターの文房具を揃えて宿題をやらせてみるようなことで構いません。
またゲーミフィケーションを取り入れるのも手段の1つ。ゲーミフィケーションとは、ゲーム以外のことにゲーム要素を取り入れること。
ビジネスやマーケティングに取り入れられている手法ですが、家庭学習の中にもゲーミフィケーションを活用することができます。
たとえば
宿題をクリアしたらYouTube10分の報酬ゲット
通信教育の課題までクリアしたらYouTube30分の報酬ゲット
といった感じで、勉強をゲーム化することで勉強時間を楽しくしけます。
もちろん子供だましな部分もあるとは思いますが、少しでも家庭学習の習慣がついて、学習効果が期待できるのであれば、やってみるに越したことはありませんよね。
勉強もお風呂や歯磨きも一緒で、習慣づけていけば毎日やるようになります。
ぜひあれこれ試して、お子さんが自発的に勉強したくなるスイッチを見つけてあげましょう。
勉強嫌いの直し方5:親も一緒に勉強する
子どもの勉強嫌いを直す5つ目の対処法が、親も一緒に勉強することです。
「勉強しないさい」と言うばかりで、親は勉強してないと不満を持っているお子さんもいると思います。
お子さんの不満を解消するには、親も一緒に勉強することが求められます。
特に小学校低学年のお子さんなら、親御さんがそばで一緒に勉強してくれたほうが安心感できて満足度も高まります。
親御さんが何を勉強するかは、関心のある分野のことで構いません。
それこそ最初は読書でもいいと思います。1000円~2,000円で専門的な知見をインプットできるので、コスパという観点でも読書はおすすめです。
大切なのは大人が真剣に学んでいる姿を見せること。
子供に自発的な勉強を促すには、まず親が勉強するのがいちばんです。
子供の勉強嫌いは中学生になると6割
中学生の6割は勉強嫌いというアンケート結果について
子供の勉強嫌いは小学生では4割ですが、中学生になると6割まで上昇するアンケート結果があります。
勉強嫌いなお子さんが過半数以上いるにもかかわらず、これから受験勉強で他者との競争を強いられるのは気の毒ですよね。
というのも、勉強嫌いなお子さんの中には、勉強が苦手な子もいるからです。ましてや受験勉強となると、1日の学習時間も長くなります。
苦手なことはちょっとするだけでも嫌なのに、長時間に渡ることを考えると、お子さんにも甚大なストレスがかかることが想像できます。
そうなると心配なのが成績よりも、むしろ心身の健康のほう。
勉強嫌いなまま中学生になったお子さんに対しては、できるだけ受験勉強のストレスがかからないようにしてあげることが先決です。
勉強嫌いへの対処は小学生のうちにやっておこう
勉強嫌いへの対処は、お子さんが小学生のうちにやっておくことが大切です。
勉強嫌いなまま受験勉強に取り組むとストレスが大きくなりますし、苦手な分野で他者との競争をするのは明らかに不利だからです。
ココがポイント
勉強が嫌いにならないためなら、小学校の宿題だって親御さんがどんどん介入して手伝ってあげるのもあり。
勉強をさせる努力ではなく、少しでも勉強が好きになるような努力をやっていきたいですね。
子供が勉強嫌いになる理由と原因別の直し方まとめ
さいごに子供が勉強嫌いになる理由と原因月の直し方をまとめておきます。
勉強嫌いになる理由1:強制的にやらされるから
対処法:学校の宿題をするかしないは子供が決めてもらいましょう
勉強嫌いになる理由2:授業がわからなくなってきたから
対処法:テスト結果を参考に苦手箇所を潰すためのサポートをしましょう。
勉強嫌いになる理由3:友達と比べて成績が悪いことを知るから
対処法:勉強以外の体験をたくさんさせて自己肯定感を高めてあげましょう
勉強嫌いになる理由4:ほかの楽しいことができなくなるから
対処法:勉強する時間を楽しくしてあげる工夫をやっていきましょう
勉強嫌いになる理由5:親が勉強してないから
対処法:まず親が勉強するのがいちばんです
自主的に勉強するきっかけを与えることは親の責任です。
まずどんなきっかけを与えれば、お子さんの学習意欲が湧くのかを観察してみましょう。
ゲームやスマホばかりやっているお子さんであれば、タブレットを使った通信教育なら興味を示すかもしれません。
特にお子さんの所有欲まで満たせるスマイルゼミの専用タブレット教材なら、ゲーミフィケーション効果まで計算された設計になっているので、学習意欲だけではなく学習習慣をつける効果も期待できます。
実際にやるやらないは別にして、きっかけ作りの一環として資料請求だけでもやってみてはいかがでしょうか。
子供の勉強関連記事