小学校から中学校へ進級するタイミングで、塾や家庭教師を検討する親御さんもいると思います。
学習内容も小学校の時よりも確実に難しくなりますし、定期テストの結果が内申書の成績にも反映されるので、塾や家庭教師に気が向くのは仕方がありませんよね。
この記事では、中学生になったら塾や家庭教師が必要か、選ぶならどっちがいいのかについてお伝えします。
中学生になったら塾や家庭教師は必要か
中学生になってすぐ塾や家庭教師を始める必要はない
中学生になったからといって、すぐに塾や家庭教師を始める必要はありません。
なぜなら中学校の勉強は塾や家庭教師に頼らなくても、家庭学習のみで対応できる部分も実はかなり広いからです。
計算力や読解力など、小学生で求められた基本的な学力は中学生になっても、引き続き求められます。
中学校の授業は小学校の学習内容を理解していることが前提で進んでいきます。しかも教科書が分厚くなって学習量も増えるので、授業のスピードは小学校の頃よりも上がります。
ただ小学生で求められた基本的な学力が備わってないと、中学校の授業でついていけなくなる可能性があります。
お子さんが中学校の授業についていけなくなる心配がある場合、考えるべきことは塾か家庭教師かの手段の問題ではありません。
計算力や読解力など、小学生で求められた基本的な学力どうやってしっかり定着させるかを考えることが大切です。
塾や家庭教師は親子間で納得した上で始めたい
小学生で求められた学力を埋め合わせる手段として、塾や家庭教師を選ぶ親御さんもいると思います。
もちろん塾や家庭教師には、復習や成績アップのためのノウハウの蓄積があるので、効率的な学習を実現するにはもちろん早道とは言えます。
しかし、中には「友だちが行っているから」「学校の授業だけでは不安だから」という主体性がない理由で、お子さんが渋っているのに無理強いしてしまうケースも見られます。
塾か家庭教師か、どのような形で勉強するにしても、まずしっかりお子さんと話し合って、お互い納得した上でなければ効果はあまり期待できないでしょう。
中学生になって塾や家庭教師に頼った方がいい3つのケース
塾や家庭教師に頼るケース1:学校の授業についていけてない
塾や家庭教師に頼った方がいいケースの1つ目が、学校の授業についていけてないケースです。
中学校では小学校に比べて、授業の内容が難しくなるだけではなく、授業のスピードも早くなります。
中1の時点で学校の授業についていけてないと、これから先のことが不安になりますよね。
とはいえ、学校の授業についていけてるかどうかを、新学期早々に判断するのは難しいもの。。。
お子さんのほうから言ってこない場合は、親御さんのほうから歩み寄って、学校の授業についていけてるかを聞いてみることも大切です。
ただその場合はダイレクトに聞くよりも、「今日の授業は何をやったの?」と遠回しに聞いてみるといいでしょう。
授業内容のことを親御さんにちゃんと説明できたらOK。
ココがポイント
授業内容の説明がグダグダなら、ついていけてない可能性があるので、塾や家庭教師を検討していいタイミングです。
塾や家庭教師に頼るケース2:定期テストで平均点に達してない
塾や家庭教師に頼った方がいいケースの2つ目が、定期テストで平均点に達していないケースです。
中学校の定期テストは、授業で習った基礎的なことを理解していれば、平均点が取れるようになっています。
定期テストで平均点を下回ると、内申点にも響いてきますよね。
ココがポイント
学期ごとの期末テストで平均点に達していない場合は、塾や家庭教師に頼ってみるタイミング。
多くの塾や家庭教師ではコース分けによって、補習系や進学系など目的に応じて幅広く対応しています。
塾や家庭教師に頼るケース3:志望校の合格レベルと差がある
塾や家庭教師に頼った方がいいケースの3つ目が、志望校の合格レベルと差があるケースです。
定期テストの成績的には平均点を上回っていても、志望校の合格レベルに達していないと、家庭学習だけでは手に負えませんよね。
塾や家庭教師のチカラを借りることができれば、志望校レベルに達するまでの学習方法や学習量など、やるべきことの優先順位がはっきりします。
お子さんにとって、塾と家庭教師のどちらが合うのかは、違いを確認してから最初の判断をしてみてはいかがでしょうか。
塾と家庭教師はどう違う?
お子さんを塾に通わせるか、家庭教師を雇うか、判断するポイントはさまざまです。今回は、この2つの学習環境の違いと、それぞれに向いている生徒のタイプについてご紹介します。
塾と家庭教師の違い1:学習環境が異なる
塾と家庭教師の違いの1つ目が学習環境です。
塾は一般的に集団学習で、同年代の生徒が一緒に学ぶ環境です。いっぽう、家庭教師は1対1の学習環境であり、家庭教師が生徒と個別に対応します。
塾では周りのお子さん同士の交流もあるので、切磋琢磨ができる環境に身を置くことができますよね。
塾のない日は自習室を使えるため、集中しやすい環境に身を置けるなど、学習効果を高めるための環境面では家庭教師よりも整っています。
もちろん整った環境に身を置いているだけで、お子さんが励んでいないようではメリットも台無しになります。
ただ親御さんができることは環境作りまで。
お子さんに合うかどうかは別として、親御さんが後悔しないためには、学習効果を高めるための環境が整った塾を選んだほうが良さそうです。
塾と家庭教師の違い2:学習のスタート地点が異なる
塾と家庭教師の違いの2つ目が、学習のスタート地点です。
塾は一般的に学校の進度に合わせたレベルで授業がおこなわれます。しかし、家庭教師は生徒のニーズに応じて、どのレベルからでも始めることができます。
例えば、さかのぼり学習で勉強の遅れを取り戻す目的なら、塾よりも家庭教師を選んだほうが、学年を超えて「つまづいたポイント」をしっかり勉強できます。
もちろん個別指導塾なら、さかのぼり学習に対応しているところもあります。
しかし、どの学年までさかのぼって勉強するのかは塾の裁量にも委ねられます。
学年を超えたさかのぼり学習をしっかりやるなら、塾よりも家庭教師がおすすめです。
塾と家庭教師の違い3:学習のペースが異なる
塾と家庭教師の違いの3つ目が学習ペースです。
塾では一般的にクラスやコースなど、全体で学習ペースを決定します。いっぽう家庭教師では、学習ペースは個々の生徒のニーズによって決定されます。
さかのぼり学習の件で言えば、さなかのぼる範囲だけではなく、そこに掛けられる時間も家庭教師のほうが長く使えます。
塾にも個別指導塾はありますが、家庭教師のようにマンツーマンでの指導ではなく、講師1人につき生徒3人くらいのイメージ。
お子さんの理解にあった学習ペースを望むなら、塾よりも家庭教師を選ぶほうが賢明です。
塾と家庭教師の違い4:情報量が異なる
塾と家庭教師の違いの4つ目が情報量です。
受験に関するノウハウなど、保有している情報量に関しては、塾のほうが圧倒的に多いです。
塾は志望校を選定する基準に関する情報だけではなく、中学校ごとの定期テストの傾向も把握しています。
目先の定期テズトから、先行きのある受験対策まで、豊富な情報量をもとに対策ができるのは塾のほう。
模試を受ける場合も、家庭教師なら申し込みから結果分析までの手間がたくさん必要です。
しかし、塾なら申し込みから結果分析までの手間がかからないので、最短でフィードバッグが得られるため、今後のやるべき対策も正しい方向性で素早くおこなえます。
豊富な情報量と正しい分析力を求めるなら、家庭教師よりも塾を選ぶのがおすすめです。
塾と家庭教師の違い:まとめ
塾と家庭教師の違いについてお伝えしました。
お子さんを塾に通わせるか、家庭教師を雇うか、その判断材料はさまざまです。
今回は、この2つの学習環境の違いと、それぞれのメリットやデメリットについてご紹介しました。
お子さまにとってベストな選択をするための参考にしていただければと思います。
塾と家庭教師の費用を比較
塾と家庭教師の費用を比較する際の前提条件
ここからは塾と家庭教師の費用を比較していきます。
塾と家庭教師の費用を比較する前に、まずは前提条件を整えておきましょう。
このページでは塾を「集団塾」「個別指導塾」に、家庭教師を「派遣型家庭教師」と「オンライン家庭教師」のカテゴリーにわけて費用を比較します。
対象は中学1年生の月謝で、週に2回・月に8回受講する前提の料金を表示しています。
塾と家庭教師の費用をカテゴリー別に比較
塾と家庭教師の費用比較表
塾・家庭教師 | 中1・週2回の月謝 |
集団塾 | 17,710円 |
個別指導塾 | 26,400円 |
派遣型家庭教師 | 48,400円 |
オンライン家庭教師 | 28,600円 |
一般的には集団塾よりも、個別指導塾のほうが費用が高くなります。
家庭教師の場合は、オンライン家庭教師だと派遣型の家庭教師よりも費用を抑えられます。
ただ塾も家庭教師もさまざまなコースがあり、選ぶコースによっても費用が大きく変わることがあります。
進学指導に定評がある塾や家庭教師でも、それぞれ個性があります。
実際に通っている、あるいは通っていた人から事前に話を聞いたり、塾の説明会等に出席ししっかりと説明を受けることが重要です。
また家庭教師の場合は、必ず無料体験授業をいくつかやってみてから始めるのが、失敗しないための鉄則です。
塾や家庭教師よりも家庭学習をメインにするなら
塾や家庭教師の夏期講習を受講してみる
取りあえず家庭学習のみで自分の目的に十分と言える成績を収めているのなら、それは現在の学習が上手くいっている証拠ですから、あえて変える必要はないでしょう。
ただし、いま大丈夫だからこれからもずっと大丈夫とはなりませんし、何よりも家庭学習だけでは自分の実力を客観的に評価する機会が限られてしまいます。
多くの学習塾では定期的に模擬試験を実施し、細かな成績資料を生徒に提供しています。
塾外の生徒にも門戸を開き、通塾生でなくとも受験ができる教室もありますので、そうした機会を利用するのはとても有益です。
また刺激を受ける意味で、夏休みには夏期講習を受けてみるのも良い方法ではないでしょうか。
通信教育を利用してみる
塾や家庭教師以外で家庭学習をメインにするなら、通信教育を利用するのも手段のひとつです。
通信教育は塾や家庭教師よりも費用が安く、タブレット学習ができる教材なら、先取り学習やさかのぼり学習など、お子さんの学力やニーズに合った家庭学習をおこなえます。
タブレット学習ができる通信教育の中でも、スマイルゼミは検討する価値が高い教材です。
ココがポイント
- 学習データの履歴から、自分専用の苦手対策講座を受講できる
- 内申点で重視される実技4教科の対策もできる
- 先取り学習やさかのぼり学習が自在におこなえる
など、スマイルゼミは中学生の家庭学習をサポートする環境が整っているタブレット型の通信教育。
もちろん通信教育ということで、お子さんに家庭学習の習慣がないと、いくら環境が整っていても継続するのは難しいでしょう。
しかし、塾や家庭教師を利用していても、最後は家庭学習をどれだけおこなえるかで、学習効果は変わりますよね。
スマイルゼミはタブレットがお子さんの解答を蓄積・分析して、日々の学習内容に反映されていくので、電源を入れるだけで「今日取り組むべき学習内容」がひと目でわかります。
やるやらないは別にして資料請求だけでもしておけば、今後の選択肢としてあるかないかの判断材料にもなります。
スマイルゼミの資料を請求したからといって、しつこく電話勧誘されるようなことはないので安心です。
学校のワークや市販の問題集をしっかりやる
塾や家庭教師以外で家庭学習をメインにする3つ目の手段が、学校のワークや市販の問題集をしっかりやってみることです。
ココがポイント
中学校1年生は、まず学校で使っているワーク類をしっかりとやりましょう。
テスト前に慌てながらまとめてやったり、解答を丸写しにしたりというのはダメ。学校の授業に合わせて予習復習に活用すれば、それだけで十分に実力がつきます。
ワークなどがない教科については、市販の教科書準拠タイプ問題集を使用すると良いでしょう。余力があるなら計算ドリルなどで反復練習を。
特に1年生は基礎力をしっかり養成していくことが重要です。
そのうえで、学校の中間・期末試験前にテスト対策用の問題集を使い仕上げをします。こちらも教科書に合わせて編集したものがそれぞれの教科にあります。
ただ市販の問題集は「買うだけ買って結局使わなかった」ということが起こりがちです。
問題集をこなすための計画を立てて、間違ったところはしっかり復習できるように取り組んでいきましょう。
必要であれば、小学校の単元までさかのぼって、穴を埋めておくことも大切です。
中学生になったら塾や家庭教師が必要かのまとめ
さいごに中学生になったら、塾や家庭教師が必要かについてまとめておきます。
塾や家庭教師
- 中学生になってすぐに始める必要はない
- 親子間で納得した上で始めたい
頼った方がいいケース
- 学校の授業についていけてない
- 定期テストで平均点に達してない
- 志望校の合格レベルと差がある
塾と家庭教師の違い
- 学習環境が異なる
- 学習のスタート地点が異なる
- 学習のペースが異なる
- 情報量が異なる
家庭学習をメインにするなら
- 塾や家庭教師の夏期講習を受講してみる
- 通信教育を利用してみる
- 学校のワークや市販の問題集をしっかりやる
以上の結果となりました。
お子さんが中学生になったら、塾か家庭教師をやったほうがいいかは、正解のない問題です。
だからこそ周りの動きに惑わされず、お子さんの意思を尊重しながら、双方が納得いくやり方で進めることが大切です。
そのためにも親子間の風通しを良くして、しっかりとコミュニケーションがとれる関係性にしておきたいですね。
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